私たちの時代、技術が人間社会を変革してきましたが、その一方で、環境への影響が増大しています。現代文明は、地下資源としての鉄やアルミを構造材料とし、石炭や石油といった大量のエネルギー資源を利用して築かれてきました。
しかし、私たちの究極の目的は、人間社会の活動領域を成層圏まで拡張し、現在の2次元社会を3次元社会へと革新することです。その背景には、世界が抱える環境問題、特にエネルギー問題への新しい解決策を模索する思いがあります。
繊維類は生物資源として、麻糸や紐、木綿、絹といった形で太古から人間の生活に深く関わってきました。その性能は、軽くて引張に強いという点で鉄鋼と匹敵するものです。そして、気体の浮力を利用すれば、構造物の移動において動力をほとんど使用せず、エネルギー効率の良い3次元空間への生活の拡張が可能となります。具体的には、無重量構造物やインフレータブル構造は、エネルギー消費を大幅に減少させることができます。
私たちの挑戦は、これらの知識と技術を駆使して、環境との調和を図りながら、次世代の文明社会を築いていくことです。私たちは、未来の世代へより良い環境を継承するための責任を持って、新しい時代を迎える準備をしています。